「とにかく簡単なWebサービスを作ってみたい！」と思っていませんか？現在では、YouTubeなどの動画を見ながらマネをすれば、誰でも簡単にWebサービスを作れます。
しかし、Webサービスを作れたからといっても、仕組みまで理解できる方は少ないでしょう。Webサービスの仕組みを理解していないと、他のサービスへ応用できません。
そこで、Webサービスを作りながら、仕組みも理解できる学習方法をご紹介します。簡単なサービスであっても、最低限の基礎知識は必要です。
Webサービスの基礎知識がないまま仕事を始めても、途中で行き詰まってしまう可能性が高いです。困ってから覚えるくらいなら、最初から重要なポイントだけでも学習しておくことをおすすめします。
Webサービスの仕組みを簡単に解説
まず、Webサービスの仕組みを簡単に解説します。Webサービスは、インターネットを通してアクセスされた内容に対し、決まった処理を実行します。
例えばWebサイトを見る場合、「https://〇〇 というURLにアクセスすると、対象となるサイトのページを表示させる」という処理を実行しているわけです。
この処理を実行しているのが「サーバー」です。（サーバー ＝ Webサービスを動かすためのコンピューター）そのサーバーを動かすためには、下記３つを組み合わせる必要があります。
- サーバー用ソフトウェア
- 処理内容を記述したプログラム
- データベース
それぞれ複数の種類があるため、作りたいサービスにあわせて選択する必要があります。ただ、初心者がそれぞれの内容を理解し、選択するのは難しいですよね。
そこで、無料のサービスを組み合わせたアプリケーション「MAMP（マンプ）」を使って学習しましょう。もちろん、MAMP自体も無料で利用できます。
さらに、MAMPのインストール方法や使い方も、後述する学習方法の中で解説されているので安心してください。
では、サーバーを動かすために必要な上記３つについても簡単に解説します。
サーバー用ソフトウェア
Webサービスの場合、インターネット（HTTP）でアクセスしてきた内容に対して、決まった処理を実行します。その処理を実行するサーバーを「Webサーバー」と呼びます。
コンピューターをWebサーバーとして動作させるためには、専用のソフトウェアをインストールしなければいけません。Webサーバーソフトで有名なのは下記の２種類です。
- Apache（アパッチ）
- nginx（エンジンエックス）
どちらも無料で使えるオープンソース（プログラムが公開されている）のソフトウェアです。MAMPでは「Apache」を採用しています。
処理内容を記述したプログラム
Webサーバーでは、アクセスの内容に応じた処理を実行します。具体的には、「このアクセス内容なら、このファイルに書いてあるプログラムを実行する」という流れになります。
サーバー側で処理を実行するプログラム言語は、下記の３つが有名です。
- PHP（ピーエッチピー）
- Ruby（ルビー）
- Python（パイソン）
書き方やライブラリ（特定の機能を実行できるプログラムをまとめたもの）が異なりますが、初心者のうちはどれを選んでも問題ありません。
なぜなら、初心者が作る基本的なプログラムは、どの言語を選んでも実行できるからです。ちなみに、MAMPでは「PHP」を採用しています。
データベース
Webサービスを利用する場合、データを保存する場所が必要です。なぜなら、保存してあるデータを操作することで、さまざまなサービスを実行しているからです。
例えば、普段から自分専用のページを開くために「ログイン」していますよね？ログインするためには「ID」と「パスワード」を保存しておき、入力されたデータと照合して本人確認を行います。
その「ID」と「パスワード」を保存してある場所がデータベースです。データベースにさまざまなデータを保存しておき、必要に応じて出力したり、変更します。
データベースを管理するシステムはたくさんありますが、有名なのは下記３つです。
- MySQL（マイエスキューエル）
- PostgreSQL（ポスグレ）
- Oracle（オラクル）
種類によって、データベースを操作する言語「SQL（エスキューエル）」の書き方や、処理性能が異なります。なお、MAMPでは「MySQL」を採用しています。
Webサービスを作りながら学習する方法
初心者でもMAMPを使えば、無料でWebサービスを作る練習ができます。とはいえ、手順がわからないままでは学習が進みません。
そこで、おすすめの学習方法をご紹介します。「基礎からのMySQL」という本を読みながら、手順に沿って簡単な「掲示板」を作ってみてください。
Webサービスを作る上で一番重要なのは「データベースの使い方」です。データベースの操作を理解しなければ、Webサービスは作れません。
この本では、データベースやMySQLについて、わかりやすく解説されています。さらに、MAMPの使い方や、Webサービスを作る上で必要な知識も学べます。
プログラミングに関する本は、小説やマンガに比べると価格が高いです。しかし、誰にでもわかりやすく編集されている上、知りたい部分を素早く復習できるというメリットがあります。
さらに、身に付けた知識やスキルを仕事に活用すれば、自分の価値を高めることが可能です。そう考えれば、むしろ安いと言っても過言ではないでしょう。
Webサービスを作りたいなら、まずは基礎知識をしっかり学んでください。その上で、自分に足りないスキルを習得していきましょう。