ブログとWebライターは、どちらも文章を書く仕事です。もし、どちらかを始めようと迷っているなら、まずはそれぞれの特徴を確認しておきましょう。
特に、気を付けるポイントは「稼げるまでの時間」です。さらに、仕事内容や必要な知識も違うので、全く別の仕事と言っても良いでしょう。
ただ、ブログとWebライターは相性が良く、身に付けたスキルを互いに応用できます。すると、どちらも収入を上げやすくなるため、並行して取り組んでいる方も多いです。
なお、始める順番を間違えると、継続することが難しくなります。そこで、まずは自分の状況に合わせてどちらかを選んでください。もちろん、記事の後半ではおすすめの順番もご紹介します。
この記事では、ブログとWebライターの違いや目的に合わせた選び方について解説しています。双方の特徴を知った上で自分の目的に合わせて選び、効率良く結果を出していきましょう。
順番を間違えると継続できない
一番最初に知っておくべきポイントは、「稼げるまでの時間」が大きく違うことです。まずは、収益化までの目安を簡単にまとめておきます。
もちろん個人差はありますが、ブログとWebライターの最大の違いは「収益性」です。上記からわかる通り、できるだけ早く収入を得たい方は、絶対にWebライターから始めないといけません。
逆に、時間がかかっても良い場合は、好きな方を選択できます。ちなみに、大金を稼げる可能性が高いのはブログです。このように、現在の状況や自分の目標に合わせて選ぶことが重要になります。
ブログとWebライターの特徴と違いについて
続いて、ブログとWebライターの特徴と違いについて詳しく解説していきます。まずは、それぞれの特徴を表で簡単にまとめておきます。
比較する項目 | ブログ | Webライター |
---|---|---|
記事の内容 | 自由に選べる | 決まっている |
記事の所有権 | 自分 | クライアント |
難易度 | 難しい | 簡単 |
収益化までの時間 | 最短で6ヶ月 | 数日〜1ヶ月 |
収入の上限 | ない | ある |
収入の種類 | ストック型 | フロー型 |
どちらもメリット・デメリットがあるので、特徴を把握しておくことが重要です。次に、それぞれの項目の違いについて、順番に見ていきましょう。
記事の内容
まずは、記事の内容について説明します。ブログは自分のWebメディアですから、記事の内容は自由に決められます。
反対に、Webライターはクライアントが決めたタイトルや構成で記事を書くため、自分で決めることはできません。もちろん、自分と異なる見解だとしても、決められた流れに沿って文章を書きます。
- ブログ:好きな内容で記事を書く
- Webライター:決められた通りに記事を書く
記事の所有権
次に、書いた記事の所有権について説明します。ブログは自分のものですから、書いた記事の所有権は自分にあります。
反対に、Webライターはクライアントから依頼されているため、書いた記事の所有権はクライアントにあります。もちろん、最初に結ぶ契約にも記載されています。
つまり、Webライターとは、自分で書いた記事を売って収入を得る仕事と言えます。売ってしまった以上、その記事にどれだけの価値があったとしても、自分には関係ありません。
- ブログ:記事は自分のもの
- Webライター:記事はクライアントのもの
難易度
続いて、それぞれが収益化できるまでの難易度について説明します。まず、ブログは収益化が難しいです。なぜなら、ブログで収入を得るには集客する必要があり、知識・スキル・時間が必要だからです。
ブログの場合、適当に書いた記事をたくさん公開しても、収益化できる可能性は低いです。ブログで収入を得る方法については⬇︎の記事で詳しく解説しているので、興味のある方はぜひ参考にしてください。
➡︎【Webの基礎知識】自分のサイトに集客できると稼げる理由を解説
反対に、Webライターが収入を得るのは簡単です。たとえ初心者であっても、報酬額を低く設定すれば必ず仕事が見つかります。そのあと、記事を納品すれば確実に収入を得られます。
- ブログ:収益化が難しい
- Webライター:収入を得るのは簡単
収益化までの時間
収益化までにかかる時間は前述しましたが、もう少し詳しく説明します。ブログが収益化まで最低でも6ヶ月かかると言われる理由は、集客できるまでの時間が必要だからです。
集客するためには、Googleで検索したときに上位表示されなければいけません。しかし、検索上位に表示されるには、記事をWeb上に公開してから3ヶ月はかかると言われています。
自分のブログに集客できない限り、商品やサービスを紹介しても報酬を得ることはできません。ブログを作り、記事を書き、検索で表示されるまで、上手くいったと仮定しても「6ヶ月」が目安となります。
反対に、Webライターは記事を納品すれば報酬がもらえます。仕事の詳細を確認し、記事を書き、納品するまでを1日で終わらせることもできます。
仮に、クラウドソーシングを使って仕事を受注したとすると、翌月には報酬が自分の口座に振り込まれます。
- ブログ:早くても6ヶ月
- Webライター:数日〜1ヶ月
収入の上限
収入の上限も大きく違うポイントです。まず、ブログは収入の上限がありません。もし、ブログを奇跡的に上手く運営できれば、個人でも何千万、何億と収入を伸ばすこともできます。
ただし、2021年11月現在では、個人ブログより企業サイトが検索の上位に表示されるようになったため、「個人で稼ぐことが難しくなった…」と言われています。
反対に、Webライターの場合はクライアントが報酬を決めるため、相場とかけ離れた高単価になることはありません。
なぜなら、クライアントは「高額な報酬を払うくらいなら、他のライターに頼もう!」と考えるからです。つまり、Webライターとして働く以上、収入には限界があります。
- ブログ:理論上は上限なし
- Webライター:一般的な相場が限界
収入の種類
最後に、収入の種類を覚えておきましょう。まず、ブログは「ストック型」と呼ばれています。簡単に説明すると、自分が働かなくても記事がお金を稼いでくれます。
つまり、自分が働いた時間と収入の金額は関係ありません。極端な話ですが、稼げるブログを持っていれば、働かなくても生活できます。
反対に、Webライターは「フロー型」と呼ばれ、働いた分だけ報酬をもらえます。確実に稼げる反面、金額には限界があります。また、自分が働かないと収入がなくなってしまいます。
- ブログ:資産になる
- Webライター:労働が必要
ブログとWebライターの作業の違いについて
ブログとWebライターでは、作業内容も異なります。まずは、それぞれの基本的な作業内容を表でまとめておきます。
作業内容 | ブログ | Webライター |
---|---|---|
テーマ・ジャンルの選定 | する | しない |
サイト設計・デザイン | する | しない |
記事の構成 | 作る | 作らない |
記事の執筆 | する | する |
入稿作業 | する | 条件による |
最終確認・公開 | する | しない |
上記の表から、ブログはWebライターに比べて作業の範囲が広いことがわかります。ブログを一言で説明すると、「個人でWebメディアを運営している」ということになります。
そのため、ブログで収益化を考えるなら、Webライターより幅広い知識と多くのスキルが必要になります。さらに、記事を書き続けたとしても、必ず収益化できるとは限りません。
なお、ブログの収益化については、YouTubeで学習できます。最短で収益化を目指す方は⬇︎のチャンネルを参考にしてください。
➡︎ ウェブ職TVを見てみる
もし、ブログで初収益が上がるまでの期間を知りたい方は、僕の体験談をまとめた⬇︎の記事を参考にしてください。ブログで稼ぐ難しさを実感できると思います。
➡︎【要因はこれ!】ブログを始めて初収益が発生するまでの体験談を公開
Webライターはメディアの一部を担当する
Webライターは、Webメディアの記事を書く部分のみ担当します。そのため、Webライティングの基礎知識さえあれば、初心者でもWebライターを始めることは可能です。
とはいえ、ライティングスキルにも種類があり、簡単に習得できるわけではありません。つまり、Webライターとして収入を上げていくには、ライティングスキルが重要ということです。
ブログとWebライターは相乗効果がある
実は、ブログとWebライターは相性が良く、お互いに知識やスキルを応用できます。すると、どちらも収入を上げやすくなるため、好循環が生まれます。
では、お互いに与える相乗効果について、具体的に解説していきます。
【ブログに役立つ】Webライターのスキルとは?
Webライターが持つスキルの中で、ブログに一番役立つのは「ライティングスキル」です。特に、SEOライティングのレベルが高ければ、自分のブログに集客しやすくなります。ちなみに、SEOとは検索上位に表示されるテクニックを指します。
実は、Webライターを続けているだけでも、SEOライティングのレベルは上がります。なぜなら、Webメディアのプロが考えた構成で記事を書いているからです。すると、タイトルや見出しの付け方、文章を並べる順番など、気付かないうちにSEOの知識が身に付きます。
さらに、商品を売るためのセールスライティングやコピーライティングを磨けば、ブログの収益化も可能です。つまり、Webライターのスキルは、そのままブログへ活用できるということです。
【Webライターに役立つ】ブログのスキルとは?
では、逆の立場を考えていきます。ブログを運営していると、Webメディアを作る知識が身に付くため、Webライターの仕事の枠を広げることができます。
ブログ運営の具体的な作業例は、下記の通りです。
これらのスキルがあると、クライアントからメディア運営の一部をまかされることがあります。すると、他のライターに記事を書いてもらい、最終チェックをする立場へと昇格できます。一般的に「ディレクション」と呼ばれています。
Webディレクターへの昇格は、Webライターが記事単価を上げる以外に収入を増やす方法のひとつです。ただ、「ディレクションの能力がある」と証明できるかどうかがポイントになります。
どちらを先に始めるべきか?
では、ブログとWebライターのどちらを先に始めるべきかについて解説します。まずは、目的別に表で簡単にまとめておきます。
目的 | ブログ | Webライター |
---|---|---|
早く稼ぎたい | × | ○ |
スキルアップが目的 | ○ | ○ |
収入源を増やしたい | ○ | ○ |
不労所得を作りたい | ○ | × |
自分の考えを発信したい | ○ | × |
最初に説明した通り、できるだけ早く収入を得たい場合は「Webライター」で決まりです。逆に、収益化が目的ではなく、自分の考えを発信したい場合は「ブログ」になります。
この他の理由に関しては、上記の表の目的に合わせて選ぶことをおすすめします。その上で、収入に関して2つに分けると下記の通りです。
- 収入の上乗せが目的 → Webライター
- 時間をかけても大金を稼ぎたい → ブログ
ちなみに、ライティングスキルに自信がない方はWebライターがおすすめです。記事を書くほど慣れていき、読みやすい文章が書けるようになるからです。また、クライアントの修正に応じることで、ライティングスキルは上がっていきます。
ただ、Webライターをしていると、自分のブログの記事を書く時間が作れません。当然、ブログで集客するまでの期間は延びてしまいます。おまけに、ライティングスキルがなければ、いつまで経っても集客できないかもしれません。
重要なのはライティングスキルを身に付けること
ブログやWebライターは、どちらもライティングスキルが必要です。ブログなら集客できる可能性が高くなりますし、Webライターなら収入が上がりやすくなります。
つまり、ライティングスキルを磨くことが、効率良く目的を達成するための手段と言えます。ライティングスキルを鍛える方法で、一番効果的なのは「第三者に自分の記事を読んでもらい感想を聞く」ことです。
なぜなら、あなたが書いた記事を読むのは、たまたま検索してきた「普通の人」だからです。自分の記事を読んだあとの感想を聞き、改善を続けることで、「普通の人」が読みやすい文章に近づいていきます。
とはいえ、自分の記事を他人に読んでもらうのは難しいですよね。頼める人がいたとしても恥ずかしいですし…。ですから、まずはライティングに関する本で学んだ内容を、自分の文章に活用していきましょう。
なお、ライティングに関する本はたくさんの種類があるため、スキル別に厳選した⬇︎の記事を参考にしてもらうと選びやすいと思います。
➡︎【Webライター向け】磨きたいスキル別に1冊ずつ厳選した本を紹介
自分の目的に合わせて選ぼう
ブログとWebライターは、どちらから始めても自分に知識やスキルがたまっていきます。身に付けたスキルはお互いに活用できるため、仮に上手くいかなかったとしてもムダになるわけではありません。
ですから、まずは実際に始めてみることが重要です。収入を得たいならWebライターを選び、収入なしでも継続できるならブログを始めてみてはいかがでしょうか。
もし、知識やスキルがなく不安な方は、とりあえずWebライターを始めて、文章を書くことに慣れていきましょう。Webライターを始める方法については⬇︎の記事でわかりやすく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
➡︎【あなたもなれる!】Webライターを始めるまでの準備や仕事の流れを解説
Webライターを続けていくうちに余裕ができたら、自分のブログを作り収益化を目指しましょう。